英単語は何度も使ってこそ覚えることができる
私たち日本人は当然ながら日本語のネイティブスピーカーです。
数を数えたことはありませんが、日本語の単語はとても多く記憶していてしかもほとんどの単語はパッと出てくると思います。
歳をとってくるとド忘れってやつはありますが・・・
これはどうしてかというと、その単語たちを何度も何度も繰り返し会話の中でつかっているからです。
毎日会話で使っている単語を忘れるわけないですよね?
毎日でないとしても今までの人生の中で何度も何度も使っている単語は忘れないと思います。
こんな感じでずっと忘れずに覚えている記憶を長期記憶というのですが、英会話学習者は英単語もこの長期記憶にしたいわけです。
英単語帳で覚えるならどれだけ繰り返したかが勝負
ではどのように長期記憶にしていこうかという話になるのですが、英単語帳で覚えるのであれば何回繰り返し使ったか(出会ったか)で忘れにくさが変わってきます。
当然ですが出会った回数が多ければ多いほど忘れませんので、もし単語帳を使って英単語を覚えるのであれば短期間に何周もできるよう毎日多めの数を覚えるようにしてみてください。
最初のうちは数が多いと時間もかかりますし、またく覚えられません。
ですが、それが3周、5周とすると「おっこれ知ってる」という単語がどんどん増えてきます。
これを繰り返しているうちに長期の記憶になっていきますので、とにかく繰り返し使うような学習方法にしてみてください。
ちなみに、毎日覚える数ですが、あまりにも少ないと1周するのに時間がかかってしまいます。
例えば1500個覚えるのに毎日10個ですと150日かかります。
これだと各単語1年で2回しか出会えませんよね。
3回目が1年後ですと記憶もかなり薄れてしまうので、毎日の数は多めに設定するのがおすすめです。
私の経験だと毎日50個がベストかなあと思います。
えーーー多すぎない???
と感じるでしょうけど、忘れてしまうことを前提に覚えるわけですから繰り返す回数が多いことを優先した方が覚えられます。
試してみてください。
繰り返しのタイミングと毎日覚える単語数はご自分で決めていただければいいと思いますが、記憶に関する情報を書いておくと「エビングハウスの忘却曲線」という、覚えたことを経過した時間でどれだけ忘れてしまうかということをグラフ(数値化)した曲線があります。
エビングハウスの忘却曲線は節約率という少し分かりにくい言葉で説明されているのですが、簡単に説明すると覚えたことは1日経つと急激な忘却が起こるがそのあとは緩やかな忘却が起こるという感じです。
つまり、今日はじめて覚えた英単語は1日経過すればほとんど忘れてしまうことになりまので、英単語は忘れてしますことを前提にして考えましょう。
英語教材や文法書の例文といっしょに覚える場合もどれだけ繰り返したかが勝負
英語教材や英文法の参考書の例文の中から英単語を覚える場合もどれだけ繰り返したかが勝負です。
英語教材はCDを相手に何度も何度もスピーキングをして単語を使うことを意識し、文法書は各文法を覚えるために書かれている例文を何度も何度も書き取ります。
英語教材でCD相手に答える際と例文を書き取る際には一度記憶したあと答えを見ずに英作文をする感じで頭の中で英文を組み立てることを意識しながらスピーキングしたり、鉛筆でノートに書き取ったりします。
ただ何も考えずにスピーキングしたり、書き取ったりするとなかなか覚えられません。
私が試してみた限りでは、鉛筆でノートに書き取る代わりにパソコンのテキストパッドなどにキーボードで打ち込んでも同じような効果が得られました。
毎日の繰り返しの回数ですが、初心者用の英会話教材の場合は会話のボリュームが少ないものが多いと思うので10日程度で一周できると思います。
それを何度も何度も毎日毎日繰り返して、その会話の中に自分の知らない単語があった場合必ず辞書で調べて、調べたことをノートに書いておいてください。
ノートは単語専用に1冊用意し、自分が知らなかった英単語だけが説明付きで載っている自分だけのスーパー英単語帳にします。
辞書で調べる最初の1回目は時間がかかりますが、2回目はスーパー単語帳を見れば説明付きで載っているわけですからCD相手のスピーキングの2回目以降はスムーズにいくことが簡単に想像できると思います。
文法の例文も同じようにしてください。
文法の例文の方が繰り返しが大変だと思いますが、これも最初だけですので頑張ってみてください。
ちなみに分かってると思いますが名詞は例え知らない単語でも単語帳に載せなくていいかなあと思います。
動詞、形容詞、副詞ですかね。
接続詞とかは毎日出てきますのでどうやっても覚えてると思うので・・・
次に単語帳の作り方です。
自分だけのスーパー単語帳の作り方
スーパーとかつけてしまうとなんだかすごいことを教えるみたいになってしまうのですが、やることはごくごく一般的なことです。
知らない英単語が出てきたら英英辞典で調べて、発音記号、意味、品詞、例文などを自分なりにまとめるだけです。
その際にイメージ画像として自分で絵を書いておくと非常に覚えやすいです。
動作や状態などを絵にするわけですから絵心がないと難しいのですが、ポイントは記憶に残りやすいかどうかですのでへたくそでも全然OKです。
また、意味が何個もある動詞に関しては、その動詞の代表的な意味を覚えるようにしてください。
※ノートに書くのは何個意味をかいてもいいです。自分なりにまとめてみてください。
また、発音記号を書く理由ですが、英会話をしたいわけですから発音できなかったら意味ないですよね。
単語で発音を覚えても文になると音がくっついたりなくなったりして変化してしまうのですが、それでも単語単位の発音も確認しておかねばなりません。
英語教材や文法書の例文で流れから単語を覚える場合は音源を聞いても例文単位の音源になっているかと思います。
ですので、発音記号をしっかりと書いてどんな発音なのかを目でみて確認しておくことが大切です。
これはアルファベットをみたときにに日本人がローマ字読みで勝手に間違った発音を頭に思い浮かべないようにするためです。
英語圏の人間であれば子供のときにフォニックスというアルファベットと発音をパターン化したものを覚えるので問題ないのですが、日本人はジョーンズ式の発音記号で覚えているのでアルファベットをみただけでは正しい発音が分かりません。
※発音記号は国際発音記号(IPA)と国際発音記号をより簡単に表したJones式発音記号があります。
発音は初対面が勝負です。
初対面で間違った発音が頭に浮かんでしまうと、発音矯正の際に苦労しますので発音記号を書くことにより正確な発音を目で確認するようにします。
その際、英英辞典は電子辞書にしておいて単語の発音が確認できれば最高です。
それと、英英辞典はロングマンを使えば分かりやすいと思うのですが、英語で英語の意味を理解することがどうしてもストレスになる人は英和辞典を使ってしまってもかまいません。
私の感覚では英英辞典のほうが実力が付く感覚でした。
※ロングマンの英英辞典はESL(母国語が英語ではない人)用に作られていて、定義用語彙2000語彙を定義(より簡単な言葉だけで説明しているということ)になっているので、日本の英語教育を受けた人であれば十分に理解できるかと思います。日本人は読み書きは得意なはずなんですよー。
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